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surgical cases

さかさまつ毛の治療

子供のさかさまつ毛の治療

逆さまつ毛は、睫毛を外に向け、支える線維の発達が悪いために起こるとされています。
この線維はまつ毛を外に向けるために存在しており、上眼瞼ではこれが二重瞼を作ります。
東アジア人のなかには持たない方もいます。
子供の逆さまつ毛は、誕生時には約50%に存在すると報告されています。
この頻度は徐々に低下し、10歳程度で2%になったのちは変化がありません。
つまり10歳を超えても存在する「逆さまつ毛」は、改善の可能性が少なく、そのため手術をお勧めします。

手術は皮膚の一部を切開し、組織内部で固定することで睫毛を外反させます。
手術はしっかりと切開をする方法と、小さな穴をあけて縫合固定する方法があります。
大きな切開を伴う手術では、成功率が良いのですが強い術後の腫れがあり、小さな手術には術後の腫れが少ないというメリットがありますが、やや成功率が低いというデメリットがあります。
また手術の実際としては、覆っている皮膚の一部を切除するため、見た目が大きくなります。
これは見た目には良い方向に働きます。

術後早期には組織の腫れがあるため術創部はとても目立ちます。
しかし徐々に改善し、約3か月程度で分からなくなります。
図は実際の症例です。
術3か月後には創部はすでに目立ちません。

眼瞼の余剰皮膚も東アジア人に特徴的ですが、目頭の余剰皮膚も内反症の原因となりえます。
手術で邪魔な時には単純に切除することがあります。

上下眼瞼のさかさまつ毛と、目頭の余剰皮膚があり、上下の内反症手術に内眥形成術も併用して手術を行いました。
まつ毛の向きの改善のみならず、見た目も大きく変化していることがわかります。

下眼瞼の内反症手術と、目頭の余剰皮膚切除を行いました。
上眼瞼は手術していませんが、皮膚の緊張の方向が変化するため、隠れていた二重まぶたが露出しています。
目頭の白目の露出面積が大きく変化していることがわかります。